農コース・ステップ２ 「農」志向の農家と出会おう

　農業で喰っていくというこだわりを捨てて、農ライフを楽しむ決心をしたあなた、だいぶ気楽になったのではないでしょうか？

　農ライフを主旨とした田舎暮らしをはじめるために、あなたがやらなければならないことは

　◯１００坪の畑を借りる　　◯田舎で定職をみつける　　このふたつです。

　１００坪というのは、いわゆる市民農園の規模ではありません。小さな耕耘機でもないと、とても手の回らない広さです。ハウスを建てれば年間数十万単位の売り上げは出ます。そこで、あなたは「逆兼業農家」になるわけです。「兼業農家」は農業だけじゃ喰えないから別な定職をもつというものですが、逆兼業農家は定職はあるけど趣味以上のライフワークとして農もやっている、これから流行るべきスタイルです。
　１００坪の畑を借りる場合、役所の正式な就農相談を訪ねても、規模が小さすぎるということで門前払いをくらいます。むしろ農協などを訪ねて、世話好きな農家を紹介してもらうとかしてみましょう。
　「業」志向ではなく「農」志向の農家は多いです。時代の流れからしても、１００坪貸スタイルを理解してくれる農家がいるはずです。そういう農家を探しましょう。道の駅や朝市やファーマーズフェスタなど、農家が集まるところにアンテナをはって、知り合いを作ることです。気さくに話せそうな農家がいれば、「誰か１００坪くらい貸してくれそうな人はいませんか？」と聞いてみてもいいでしょう。もちろん、いきなり「１００坪貸してください」なんて聞かないでくださいね。あくまで「誰かそんな人いますかねぇ」みたいな感じで。
　１００坪貸の場合、農業委員会を通じての正式な小作契約はできませんから、あくまで農家との相対での口約束となります。ですから、ある程度の時間をかけて、信頼関係を作ってから、はじめてできることです。あせらずに、とにかく「農」志向の農家と出逢う旅をしてください。

　さて、いい出逢いがあった田舎が見つかれば、その周辺での仕事探しです。ハローワークや地元の新聞などで、探しましょう。このさい給料は安くても週休２日の仕事を。田舎での仕事はやはり資格があると安心です。都会時代にいくつかの資格をとっておくと安心でしょう。
　

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　定職も見つかり１００坪農園も確保できました。あまりこだわらなければ、住むところはなんとか見つかるでしょう。
　さあ楽しい農ライフのはじまりです。
　春夏は夜明けから出勤前まで、畑に出る時間があります。毎日の管理や収穫など、一仕事してから出勤します。休日は耕うんやら誘因やら時間のかかる仕事を。余裕が出て来たら、１アールくらいのハウスは是非建てましょう。
　地域の農家とも、自然と仲良くなるはずです。直売所やイベントを手伝ったり、農繁期にはヘルパーとして活躍したり、農協青壮年部や農業青年クラブなどの会員に誘われたりするはずです。出資すれば農協の准組合員になれます。朝市やファーマーズマーケットに野菜を出荷できるようになります。
　身分は正式な農家にはなれませんので、誇りをもって「もぐりの農家」を自称しましょう。モグリで困るのは農業委員の選挙権がないことくらいで、そんなことあまり農ライフとは関係ないでしょう。
　赤字もない、借金もない、（選挙もない）、おいしいとこどりの農ライフです。

　

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