[き] 共同作業 きょうどうさぎょう [田舎]

　田舎暮らしの日曜日・・暖かくなる春と、過ごしやすい秋
この季節は、日曜日はだいたい行事で埋まります。
　知人や友人が関係してる催しもの開催、農業関係のイベント、子供の学校の部活動の試合・・・そして村（地域）の共同作業！。

　村や字の共同作業とは、主に、清掃作業です。公民館や広場などの公共スペース、道路わきや、用水路の土手・・・そんなところを、地区民、総出で掃除をする。農家なので道具が充実していてエンジン草刈払機やチェーンソーを振り回して、時にはユンボも登場する。

　都会近郊のマンションや住宅地では、共同の清掃日があるかもしれません。都会の場合、自治会の共同作業に「出る人」と「出ない人」に分かれています。「出ない人」のなかには、完全にブッチぎっていて「出る必用全くなし！」と思ってる人もいますが、「ほんとは出るべきだけど、一度出ると毎回出ないといけない感じだし、役員でも振られたらたいへん、だから出ない」という人も多いでしょう。掃除の日に、早朝から家族で出かけてみたり、掃除が終わるまで家に閉じこもっていたりして、ストレスを感じたり・・

　でも、田舎の清掃作業日には、そんな心配もご無用！

　何故なら、「共同作業に出ない」っていう選択肢は、無いからです。

　よく「農村暮らしって、義務参加の共同作業とかあって、近所付き合いがタイヘンじゃない？」などと、都会の人に聞かれます。
　その質問自体が無意味です。
　なぜなら、地域のメンバーに対して、「付き合う」とか「義務で何かをする」とかいう概念は無いからです。農村住民にとって、共同体組織は「空気」みたに、あたりまえの存在なのです。ですから地域の共同作業に参加する場合、義務感を持って参加する人はいません。自分の家は、何の疑問も持たず、あたりまえのように掃除しますよね？　それと同じ感覚で、あたりまえのように地域の掃除をするだけのことです。
　「作業に出ない人は罰金」みたいな所もあると聞きますが、「罰金」ではないでしょう。どうしても自分が出られないぶん、仕方なくお金で気持ちを示しているだけのことです。

　田舎暮らしでは、近所付き合いとか大変では？・・・とおそれている人、その辺は全然心配しなくていいです。あたりまえのことをするだけですから。ただし、日曜日の午前中は結構ツブレます。田舎暮らしは、案外、ゆっくり休めないんです。