[せ] 先輩後輩 せんぱいこうはい [田舎]

先輩後輩　せんぱい

　田舎社会では、先輩が大事である。
　地元人にっとては、中学高校時代から大人になってもずっと続く先輩後輩関係は、ある意味ウザい。そういうのがイヤで、地元を出て都会に去ってゆく理由のひとつとなってると思う。
　逆にいえば（極論だが）、田舎に残ってる人は、先輩後輩関係とかが嫌いでないタイプ。人生のいろんな場面で、何かと頼りになるのが、先輩であり、後輩である。ウザイと考えれば終わりだが、これが日本の心かもしれない。

　移住者にとっては、子供時代の先輩後輩関係は無くて、はじめから大人どうしの先輩後輩関係しかないので、気が楽だし、これを上手く操ると、田舎社会の世渡りが上手になる。
　地元での生活履歴でいえば、年齢に関係なく、移住者は一番下っ端の後輩である。年下にでも、先輩のつもりで接するべし。ただし絶対に慇懃無礼にならないこと。あくまで、気持ちの上でリスペクトすることが大事。
　逆に、たとえばパソコンスキルに関しては、都会サラリーマン出身のあなたが、大先輩かもしれない。もしそうだと確認できれば、自信と責任感をもって先輩として振る舞うべし。ただし、絶対に偉そうな態度にならないこと。あくまで、気持ちの上での普及啓蒙である。

　田舎社会のヒエラルキー（階層ピラミッド）は、先輩後輩関係軸と、政治経済力軸と、親戚関係軸とで、三次元的に構成されている。
　われわれ都会出身移住者は、全く別な軸、すなわち「都会から移住軸」でもって、この三次元的田舎社会に参加することになる。移住者が数人以上になって、「都会から移住軸」が農村社会に影響力を持ち始めると、田舎は、四次元の世界に突入するのである。
　四次元的田舎社会の未来は、
　　うまくいけば、奇跡的な復興と新時代の幕開け・・・？　　
　　悪くいけば壊滅的な崩壊・・・？　

　移住者は、田舎社会の未来を、大きく左右するのです。