[た] 頼母子講たのもしこう [田舎]

頼母子講　たのもしこう　無尽講　むじんこう　こう　
　農村などで行われる互助的な金融システム。グループを作り、毎月会費を納め、集まった金を、グループ内で出費が必要な人に融通する、田舎の資金融通法。地方によっていろいろな仕組みがある。集まった金をとる人をクジで決めたり、元締めが儲かるようになっている仕組みもあるらしいが、ふつうは、会費制の情報交換会みたいな感じで、誰も損得なしでやることが多い。１２人会員がいれば、５千円会費で毎月集まって、年一回６万円（集会の費用を引いて５万５円）まとめて戻るだけ。自分で貯金しようと思っても溜まらないし、月一回の集会は情報交換や親睦の場として貴重である。
　農村・農家は案外、忙しくて、経営作物の内容が違うと、近所でも、あまりじっくり話をする暇がない。田舎の移動手段は車が中心だ。お互い歩いていれば立ち話になるところも、車どうしでは、すれ違っても手を振るだけである。そんな理由もあって、なかな世間話ができないので、無尽講などしながらの集会は、貴重である。お互い信頼関係だけで、お金を積み立てるので、ちょっとした連帯感も生まれる。もし、あなたが田舎に住み始めて、気軽な講にでも誘われたら、けっこう信頼されてきた証拠と、いえよう。