[に] 認定就農者・認定農業者 [農政]

認定就農者にんていしゅうのうしゃ／認定農家にんていのうぎょうしゃ

　混乱しがちだが、意味が違うので注意。
　認定就農者は、就農準備資金（無利子！）などの新規就者のための融資を受ける前提条件となるもの。５５歳未満（例外あり）、年間１５０日以上の就農計画、一年間の研修などが、申請の条件となる。普及センターなどの協力で資料・計画を作成し、市町村が受付、最終的に都道府県が認定する。
　１５０日以上の就農ということで兼業でもよいが、逆にどんな仕事と兼業するのか両立が可能かどうかを問われることも。就農計画は研修実績にもとづいたもので計画するが、就農農地は、この計画立案とは別な話で、地元の先輩農家や農業委員などの協力で自力で探さなくてはならない（行政が用意してくれるところもある）。
　認定就農者になるには、結局最終的に、就農地を農業委員会の認可を経て、正式に農地を取得または小作契約を結ぶ必要がある。非農家出身の人が農地を買借する場合、農地法第3条の許可基準（いわゆる「３条資格」）が審査されます。耕作面積や就農計画が見られるほか、何より、地元の農家や農業委員がこの新規耕作者を認めているかどうかが重要になります。（この３条資格を与えられた新規就農希望者も「認定農業者」と呼ぶ場合があります。）
　
　認定就農者と３条資格取得は、ぜんぜん別もの（別な流れ）ですので、注意！

　認定農業者（認定農家）は地域農業の中核的担い手として、ようするに、技術・規模・経営ともにバリバリやって地域農業を引っ張っていけるような農家に与えられるもの。国が利子補助をする低利のスーパーL、スーパーS資金を借り入れる前提となる。農家の受けられる融資としては、主なものは、このスーパーL、スーパーS以外は、農業近代化資金（機械や施設などへの短期融資）だけしかなく、アグリビジネスとして大きく展開しようとするなら認定農業者の認定は必須。新規就農時に、将来的に、認定農家を目指すのかも併せて計画しておけばよい。

　※詳細は全国農業会議所や農水省のページなどで確認してください。