農家になるには? 農業で田舎暮らしを満喫するには? 無計画な田舎暮らしはじめて農業経営10年目、なりゆき農家の筆者が語る、日本の田舎と農村の、夢と現実。失敗しない新規就農、成功する田舎暮らしのコツ。兼業農家からアグリビジネスまで。 |
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「やる気ないサラリーマンのやる気農業」からつづき
※この稿では、「サラリーマン」という言葉を給与所得者という意味で使います(会社員だけでなく、バイトや公務員も含みます)
日本はサラリーマン社会です。なんと日本の仕事の85%が、サラリーマン(雇用されている者)という就業形態です。生活のために、時間で雇われて、仕事を貰い、その仕事をこなし、給料を貰って生活する。そんな給与所得者がな〜んと85%(厚生労働省平成18年版 労働経済の分析より)です。
日本人は、子供の時から、より良いサラリーマンになることこそが人生だと洗脳(笑)されてます。旧市街のアーケードや川辺りの町工場はみなシャッターをおろし、農業は衰退していますので、自営業なんて絶対もうだめだから、学歴を身につけて良いところに勤めなさい・・・それが人生の王道だと、みな信じています。新規就農なんていうと、邪道だ、ドロップアウトだ、かっこいい、うらやましい、アホだ・・・などなど特別視されます。
サラリーマン=王道という考え自体、作られたシステムのひとつで、それが人間の真実でも人間の価値でも何でも無いですよね。同じように、脱サラ農業こそが真実の生き方だ!なんてこともないわけです。だから、新規就農を特別扱いするのはヘンです。サラリーマンも新規就農も、選択肢としては、同列に並んでないといけないんです。でも、そうは言っても、「多数は正義」が最大のポリシーの日本社会ですから、やはり仕事といえば、サラリーマンです。85%です。日本社会=サラリーマン社会と言ってもいいわけです。
ではここで、日本サラリーマン社会と、やる気について、軽く考察してみます。
私のこれまでのバイトや給与所得経験から思ったことですが、日本のサラリーマン社会では、「やる気が発揮できる職場」と「やる気が発揮できない職場」の二極化が進んでいるような感じがあります。
「やる気が発揮できる職場」は、社員ひとりひとりの個性や人格が尊重されていて、個人の工夫や発想や努力を組織が吸い上げて、それを組織全体の改善に活かす仕組みが出来ています。いわゆる成果主義がうまくいっている職場です。
もし、その組織がビジネスの軌道にのれば、社員個人のやる気がますます組織の活性につながり、会社や部門全体の業績がアップし、最終的には、社員への報酬として還元されます。
こうした職場では「やる気があること」が組織内の円滑な人間関係を築く前提となっていて、もし、与えられた仕事が自分の能力や性格とズレていてやる気が発揮できないと、大きく組織から疎外されることになります。個人のやる気とやる気が常にぶつかりあい切磋琢磨されている雰囲気は極めてストレスフルでもあります。やる気レースの上位を制すればいいですが、下位にいるものは深い敗北感と屈辱感を味合わなければなりません。
「やる気の発揮できない職場」では、個人がやる気を出すと、組織のバランスが崩れてしまい、業務の流れが逆に滞ったり、触れてはいけない問題が明るみになったりします。個人は、組織の歯車として、一定の与えられた役割を果たすことを求められます。これを仕事と割り切ってしまえば給与は保証されますので、ささやかな生活を守るためには、自分の「やる気」にある程度フタをしてしまうことが非常に大切です。
それが、「大人」と呼ばれるもので、波風立てるのはやめましょうという暗黙の了解があるわけです。仕事はただ自分の時間を売るだけになり、ものを深く考えない思考停止の技術が身に付きます。思考停止しても、本能的に「やる気」はくすぶりますので、ささやかなやる気は職場以外の趣味の世界でぶつけたり、退職するまでやる気を貯蓄しておいたりとなります。
いずれのサラリーマン環境も、私は、決して否定しているわけではありません。社会の中で必要な仕事を、こなしていくための仕組みですから。
でもサラリーマン社会が抱える、この二つのタイプのやる気に関するストレスが、日本社会全体のストレスになっていることも、否めないと思います。
「やる気重視系職場」の、競争意識と、勝てば正義になる風潮
「やる気なし系職場」の、思考停止と、出る杭は打たれる風潮
こうした、個人とやる気と社会の間に生じるストレスが、日本社会の隅々に浸透しています。日本人の8割以上が、これらのストレスにまみれて毎日を送り、このストレスの上に家庭を築き子供を育ててます。ですから、勝ち組正義主義あるいは思考停止の無気力感が子供に伝染していくのは自然な流れです。
最近の社会が抱える問題・・活力の低下、生産力の減退、安全管理の崩壊、治安の悪化、少子化、道徳の崩壊、セレブ崇拝、格差の拡大こうした問題は、日本社会が、サラリーマン社会だから本質的に抱えてしまう宿命なのです。給与所得者が持つストレスが、日本社会全体のストレスになってしまうわけです。
そんなストレスとおさらばして、もしあなたが農業をはじめたら?
そのこと自体が、日本社会全体のストレスをほんのちょっとだけ減らし、微力ながら日本を良い方向に持っていくことができるかもしれない・・・そんな理屈が成り立つのです。
そういう意味で、多くの人が脱サラ農家を目指せば、日本はストレス社会から解放される・・・・・ 低所得なりゆき農家でいいから、農家になって子育てすれば、ちょっとずつ日本はよくなるかもしれない・・・・・なんて、思いませんか(笑)?
※この稿では、「サラリーマン」という言葉を給与所得者という意味で使います(会社員だけでなく、バイトや公務員も含みます)
日本はサラリーマン社会です。なんと日本の仕事の85%が、サラリーマン(雇用されている者)という就業形態です。生活のために、時間で雇われて、仕事を貰い、その仕事をこなし、給料を貰って生活する。そんな給与所得者がな〜んと85%(厚生労働省平成18年版 労働経済の分析より)です。
日本人は、子供の時から、より良いサラリーマンになることこそが人生だと洗脳(笑)されてます。旧市街のアーケードや川辺りの町工場はみなシャッターをおろし、農業は衰退していますので、自営業なんて絶対もうだめだから、学歴を身につけて良いところに勤めなさい・・・それが人生の王道だと、みな信じています。新規就農なんていうと、邪道だ、ドロップアウトだ、かっこいい、うらやましい、アホだ・・・などなど特別視されます。
サラリーマン=王道という考え自体、作られたシステムのひとつで、それが人間の真実でも人間の価値でも何でも無いですよね。同じように、脱サラ農業こそが真実の生き方だ!なんてこともないわけです。だから、新規就農を特別扱いするのはヘンです。サラリーマンも新規就農も、選択肢としては、同列に並んでないといけないんです。でも、そうは言っても、「多数は正義」が最大のポリシーの日本社会ですから、やはり仕事といえば、サラリーマンです。85%です。日本社会=サラリーマン社会と言ってもいいわけです。
ではここで、日本サラリーマン社会と、やる気について、軽く考察してみます。
私のこれまでのバイトや給与所得経験から思ったことですが、日本のサラリーマン社会では、「やる気が発揮できる職場」と「やる気が発揮できない職場」の二極化が進んでいるような感じがあります。
「やる気が発揮できる職場」は、社員ひとりひとりの個性や人格が尊重されていて、個人の工夫や発想や努力を組織が吸い上げて、それを組織全体の改善に活かす仕組みが出来ています。いわゆる成果主義がうまくいっている職場です。
もし、その組織がビジネスの軌道にのれば、社員個人のやる気がますます組織の活性につながり、会社や部門全体の業績がアップし、最終的には、社員への報酬として還元されます。
こうした職場では「やる気があること」が組織内の円滑な人間関係を築く前提となっていて、もし、与えられた仕事が自分の能力や性格とズレていてやる気が発揮できないと、大きく組織から疎外されることになります。個人のやる気とやる気が常にぶつかりあい切磋琢磨されている雰囲気は極めてストレスフルでもあります。やる気レースの上位を制すればいいですが、下位にいるものは深い敗北感と屈辱感を味合わなければなりません。
「やる気の発揮できない職場」では、個人がやる気を出すと、組織のバランスが崩れてしまい、業務の流れが逆に滞ったり、触れてはいけない問題が明るみになったりします。個人は、組織の歯車として、一定の与えられた役割を果たすことを求められます。これを仕事と割り切ってしまえば給与は保証されますので、ささやかな生活を守るためには、自分の「やる気」にある程度フタをしてしまうことが非常に大切です。
それが、「大人」と呼ばれるもので、波風立てるのはやめましょうという暗黙の了解があるわけです。仕事はただ自分の時間を売るだけになり、ものを深く考えない思考停止の技術が身に付きます。思考停止しても、本能的に「やる気」はくすぶりますので、ささやかなやる気は職場以外の趣味の世界でぶつけたり、退職するまでやる気を貯蓄しておいたりとなります。
いずれのサラリーマン環境も、私は、決して否定しているわけではありません。社会の中で必要な仕事を、こなしていくための仕組みですから。
でもサラリーマン社会が抱える、この二つのタイプのやる気に関するストレスが、日本社会全体のストレスになっていることも、否めないと思います。
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こうした、個人とやる気と社会の間に生じるストレスが、日本社会の隅々に浸透しています。日本人の8割以上が、これらのストレスにまみれて毎日を送り、このストレスの上に家庭を築き子供を育ててます。ですから、勝ち組正義主義あるいは思考停止の無気力感が子供に伝染していくのは自然な流れです。
最近の社会が抱える問題・・活力の低下、生産力の減退、安全管理の崩壊、治安の悪化、少子化、道徳の崩壊、セレブ崇拝、格差の拡大こうした問題は、日本社会が、サラリーマン社会だから本質的に抱えてしまう宿命なのです。給与所得者が持つストレスが、日本社会全体のストレスになってしまうわけです。
そんなストレスとおさらばして、もしあなたが農業をはじめたら?
そのこと自体が、日本社会全体のストレスをほんのちょっとだけ減らし、微力ながら日本を良い方向に持っていくことができるかもしれない・・・そんな理屈が成り立つのです。
そういう意味で、多くの人が脱サラ農家を目指せば、日本はストレス社会から解放される・・・・・ 低所得なりゆき農家でいいから、農家になって子育てすれば、ちょっとずつ日本はよくなるかもしれない・・・・・なんて、思いませんか(笑)?
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