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田舎で農業
農家になるには? 農業で田舎暮らしを満喫するには? 無計画な田舎暮らしはじめて農業経営10年目、なりゆき農家の筆者が語る、日本の田舎と農村の、夢と現実。失敗しない新規就農、成功する田舎暮らしのコツ。兼業農家からアグリビジネスまで。 
超入門 はじめての農地取得 キャラ別 ◎新規就農概論図解なりゆき農家アグリビズ就職逆兼業ヤル気

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[新規就農概論] なりゆき就農は王道だ
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「農業の安心感とは」からつづき

 では、低所得なりゆき農家を敢て狙ってみるには、どうしたらいいのでしょうか?
 
 田舎では、都会より所得水準が低い、仕事そのものが選ぶほど無いものです。田舎全体の求人状況を見るだに、田舎に住むための仕事としては、農業はマシなほうだと、思えてきます。農地さえ手にいれることができれば、比較的始めやすい自営業として悪くない選択かもしれません。
 ただし、あくまで「なりゆき」就農ですので、「できれば農業でもいいかなぁ」という曖昧なスタンスではじめなくてはなりません。農業ができるかどうか?というのは、農地が手に入るかどうか?ということです。これは「運」ですので、なりゆきに身を任すしか、ありません。
 なりゆき就農を狙って、3年くらい住んだけど、その地域では、結局、農地が見つからなかった・・・なんてこともあります。
 ですので、できるだけ農地が見つかる可能性を高めるために、住み始める前に、ある程度の農地の状況は把握しておかなくてはなりません。都道府県や市町村ごとの農政の基本構想の資料から、その地域の農業情勢や遊休農地の発生具合、流動化具合を分析するなどの最低限の事前調査が必要です。
 おおまかな経営計画も、たてておきます。経営内容や作物・作型について、いくつかの選択肢が用意できる地域を選んでください。
 地域が決まれば、あとは流れに身を任せます。

 まず田舎暮らしをはじめる → 100坪逆兼業農家になるか農業フリーターになり、地元農業業界と密接な関係になる → 農地が手にいれられれば農業をはじめてみる・・そんな流れに上手くのれれば、新規就農者でもギリギリ生活できるかできないか程度の農業経営が実現可能です。ただし、もともと無計画な就農ですので、他産業なみの収入はまず期待できません。そのかわり、お金以外のものをいちばんに考える生活を目指すことができるのです。

 ところで、「ささやかに農業で暮す」というと、自然循環を重視する有機栽培をイメージする人も多いかと思います。都会のビジネスの対極にあるものとしてロハスな「有機農法」を志す人も少なくないでしょう。
 しかし、なりゆき就農で有機農法はできませんので、注意してください。

 「低所得なりゆき農家」の最大のポイントは、「あまりこだわらない」ということです。農法にしろ、販売方法にしろ、あまりこだわらないで、フツ〜に農業をやってみる、それで軌道にのれば、なんとかボチボチ暮していける・・・そんな感じです。
 ですから農業形態としては、農薬や除草剤は使う、出荷は農協の共販です。ようするにフツーの農家です。アグリビジネスや有機がもてはやされる時代で、逆行しているようですが、フツーの農家も、それなりの存在感と安定感のある経営形態です。ただし、高収入は期待できません。

 一方、有機農法となると、かなりビジネス度が高くなります。有機農法が都会の拝金主義の対極という、その考え方じたいが、ぜんぜん間違っています。
 あくまで、有機農法は、高付加価値の農産物を高度な技術で生産するアグリビジネスだという認識を持ったほうがいいと思います。有機農法は、付加価値として、ロハス、スローフード、フードマイルなどのキーワードが付いてきますが、決して、のんびりした気ままな田舎暮らしと両立するものではないでしょう。むしろ自らのライフスタイルまで含めて付加価値化するという意味で、究極のアグリビジネスだと思います。
 なかには初めは、とりあえず慣行農法でなりゆき就農して、おいおい有機転換を、という人もいるかもしれませんが、それは、かなり難しいと思います。有機農法こそ、就農地選びにはとことんこだわる必要があります。フラリとはじめた田舎暮らしで、有機農法が可能になることは、まず考えられません。日本においては、有機農法を実現する自然・社会・経済の3つの条件が揃っているところは、ごくごく限られているからです。
 有機をはじめとして、儲かる可能性のあるアグリビジネスをやるのであれば、就農地選びで失敗できません。綿密な計画が必要なのです。

 一方、低所得なりゆき就農は、なりゆき任せが身上ですから、こだわりがあまりない、ノンポリでなくてはいけません。
 もちろん、技術や仕事の進め方のうえでは、100%なりゆき任せでは話になりませんので、最低限のツボを押さえることは必要です。でも、バリバリのアグリビジネスに比べれば、おおむね、なるようになるさ、という考えで、その場その場でいきあたりばったりに経営計画を軌道修正しながら、日々やりすごしていくのです。





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「  あえて狙う低所得なりゆき就農」からつづき

「どうせ低所得なら都会のサラリーマンより農家のほうがマシ」という、モチベーションの低い、経済的には後ろ向きな理由で、なりゆき就農を希望する人は、密かにいると思います。

 だって、考えれば考えるほど、成功するアグリビジネスなんて、素人に手がでる分野ではないですよね。農業生産以外にも、営業やマーケティングや、流通やら、webやらなんやら勉強して、とてもじゃないけど、やる気200%のスーパーマンでないと、できません。
 そもそも、あまり人付き合いしたくないから農業はじめたいのに・・・って人だっているでしょう。そんなド素人の一般ピーポーには、アグリビジネスなんて無理なんです。でも、ふつ〜のなりゆき農業なら素人でもできます。ただし、低所得でよければ。

 なんとなくずるい、農業問題の解決にならない、経営者としては失格・・・などの理由で、わざと「低所得なりゆき農家」を狙うのは、気が引けるかもしれません。もちろん、国や行政は「低所得なりゆき農家」の新規就農を推奨していませんので、低所得目指してます!なんて公言はしないでくださいね。あくまで建前は、地域の標準的な営農類型を出発点に、将来的に認定農家を目指します!と言いましょう。

 「低所得なりゆき農家」はモチベーションは低めですが、もちろん、まじめに農業をやるのが前提です。まじめにやるけど、ホンネの目標は手取り年収(農業所得)250万程度。政府が目標とする他産業なみの収入(農業所得400万〜800万以上)はあえて目指さない、そんなコースです。
 行政の用意する新規就農マニュアルなどでは新規就農5年後の経営目標が売上げ800万前後とかなっていますが、就農計画の書類にそう書いても「低所得なりゆき農家」の本音では、売上400万円くらいです。
 売上げ500万以上狙おうとすると、一年中無休で残業して働く→営業などもビジネス的展開をする→自然と規模が拡大する→借り入れが増える・・・・というドツボにはまります。ここで素晴らしいビジネスのアイデアをもっていればいいのですが、なりゆきですと、「働けば働くほど、働かなくてはならない」というワナにはまります。
 ですから、できるだけ下を見ましょう。気楽に行く「低所得なりゆき農家」は最高でも売上げ500万が限界です。
 500万は最高値ですので、平均売上げは400万くらいみてください。悪い年は300万です。
 400万売り上げたとして、最低経費150万、農業所得250万。ここからさらに償還元金25万、租税公課(国民年金・国民健康保険)25万円を引いて、残り生活費が200万円です。経費が多めにかかってしまう時は、借金(掛け買い等)で経費をまかなうか、生活費を削るか、です。
 足らないぶんはバイトで補い、カミさんのパート代で子供の教育費を貯めるのが夢です。
 バイトやパートに行くぐらいなら、夫婦で農業でがんばればいいのに!と思うでしょう・・・そこがワナです(笑) かみさんと一緒に働くとケンカばかりってのもありますし(汗)

 農業は、がんばればがんばるほど、売上は確かに上がりますが、がんばるってことは、お金を使うってことでもあるのです。中途半端に売上が上がっても、経費や生活費がしっかりあがります。売上げと収入は全然比例しません。ところが、バイトは行って時間をかけたぶん確実にお金になります。農業は働いたからって、必ずしも金になりません。かえってがんばらないほうが手取りが多いことだってあります。このヘンが、秘密のポイントです(笑)
  がんばらなくても金になる可能性がある・・・
 実は、そこが農業のマジックなんです。そう、「自分は働かなくても。植物がかってに育ってくれる」のです。
 ふつう言われるのは、「人が手間をかければかけるほど、作物は応えてくれる」・・です。これは、付加価値のコピーとしてはまぁまぁですが、必ずしも事実ではありません。思い切り手抜きしたほうが、いい結果になることもあるのです。
 ようは、技術の方向性を間違わないことです。できるだけ手をかけずに、作物がマズマズ育つ技術や段取りを常に考える。それを経営の唯一のポリシーにしてください。「家で寝てても、植物はかってに育つ・・」このことを利用して、ギリギリの労働でギリギリの収益をあげましょう。

 低所得なりゆき農家として生活していくなら、手抜きしても収穫できる技術の確立、そして、最低限のことだけをやる段取りのたて方が、とても大切になるのです。




[参照]→低所得なりゆき農家の経営例と、もっと働く経営改善計画

「 低所得なりゆき就農の技術目標」からつづき


 みんな気ままに楽しんで暮してるムーミン谷に、ある日、「正しい市民の会」の人がやって来ます。

 正しい市民の会の人は、ムーミンパパがロクに働きもせず、お金に関心がないことを批判します。
 
 ムーミンパパは、お金が必要ないと、反論しますが、
 
 正しい市民の会の人は次ぎのように言い残して、去っていきます。

 「お金というのは、稼ぎ始めると、とたんに必要になるものなのです」
 
 ”気づき”を得たムーミンパパは、お気楽に生きてきたそれまでの自分を恥じ、ムーミン谷の大黒柱となることを誓い、市民としての義務を果たすため、就職活動を開始します。
 ムーミン谷全体が急速に仕事と社会的義務という価値観に染まっていくなか、ムーミンも自己啓発や起業のノウハウ本を読みだします。
 「仕事のために働くこと」の無意味さを見抜いているスナフキンだけが、忙しそうにパタパタ動き回るムーミン谷の連中を、クールに傍観しています。
 さて、就活に失敗したムーミンパパは、かつて船乗りだった経験を活かして、自営業をはじめるのですが・・・・・・

『ムーミン谷の気ままな暮し/著:ヤンソン 訳:冨原眞弓 筑摩書房ムーミン・コミックス第2巻より』→詳細はこちらから!



 昔の農家は、働くことが美徳という考えをもっていました。それは素晴らしいことです。「お金のためではない労働」それが、農村社会や農村風景を維持してきたのだと思います。
 ところが、正直なところ、今のご時世、お金のための労働を中心にしていかないと、なかなか生活できません。
 そして、お金のために農業をやるのであれば、ただやみくもに働けばいいという時代ではありません。自分が働いたぶん、いくらの収益に結びつくのか、常に、計算をして行動することです。働いても収益が出ないと予測されれば、行動しないことです。赤字になる農業をやるより、家で寝ているか、バイトに行ったほうがマシなのです。
 ところが、農村では労働が美徳ですので、赤字だろうがなんだろうが、まず働く、まず植える、まず育ててみるという風潮です。何でもチヤレンジの起業家精神をみなもっているのです。でも、それでは「生活できないなりゆき農家」になってしまいます。勤勉な生活不能農家よりは、怠惰な低所得農家の方がマシです。
 最低限のことだけやって、あとはやらない勇気をもつこと、「できるだけ働かない堕農を目指す!」それが「低所得なりゆき農家」のポイントです。
 原則的には、上を目指さない低所得なりゆき農家ですが、それでも、仕事の段取りだけは、あまりなりゆきに任せないことです。すべてなりゆきに任すと、ほんとに生活できなくなります。
 ムダな仕事をせず、最小限の動きで、最大限の収益を生むように、ホソボソと仕事をするのが、低所得なりゆき農家のわりきり方なのです。


低所得なりゆき農家のポイント



◯原則的に地域の標準的な営農モデルを行う
◯規模は最小限にして、設備投資を押さえる
◯大型機械などは買わないで、借りたり委託して営農できるよう組立る
◯販売は全量農協にお任せする。それで採算が合わないのなら、何をやってもムダ。
◯ハウスをやる場合は中古やリース事業を利用する
◯借入額は総額500万円以内
◯安全安心に努めるのは当然だが、楽をするためには、農法は特にこだわらない
◯手抜きをするための段取りを考える。
◯仕事は常に先手先手で行う。農作業は必ず、後回しにすると10倍手間がかかるようになるから。
◯手抜きができるような良い土作りを行う
◯手抜きができるような栽培技術を採用する(金はかけない)
◯自分の行動が幾らの利益になるか常にチェックする
◯モットーは「動けば動くほど金を使う。サボルことが最大の経費削減」
◯赤字なら、何もしない方が100倍マシ
◯上を見ない、認定農家を目指さない
◯どうせ貧乏なら農業はマシだと思うこと


 アグリジビジネスを積極的に、冒険もしながら展開している人から見れば、かなり情けないスタイルかもしれません。
 また、「すぐれた経営感覚とやる気のある担い手経営者」を育成しなければならない行政の立場からみると、ひょっとすると「危険思想」に見えるかもしれません。しかし、農政の目標である「効率的かつ安定的な農業経営」の、究極のかたちのひとつが、手抜きと低モチベーションを身上とする「低所得なりゆき農家」なのです。

 だからこのさい、開き直って、「低所得なりゆき農家」を目指したって、いいんじゃないかと思います。
 リスクは極力避け堕農の営農をつづける。それだって、立派な農業なんですから。
 できる範囲で、安心安全のふつうの農産物を作って、農協で共販出荷して、誰かに食べていただく・・・それだけでもいいじゃないですか。
 細く長く地味に営む、低所得なりゆき農家もまた、日本農業のあるべき姿のひとつなのです。

 あとは「ビンボーでも幸せ」を感じられるかどうか、です。「人間お金や仕事だけがすべてじゃない」と感じられるなら、「低所得なりゆき農家」の気ままで自由な人生を送ってみてはいかがでしょうか?






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面積の単位

1反(たん)
  =300坪
  =10アール(10a)
  =10メートル×100メートル
  =1000平米

1町(ちょう)
  =10反
  =1ヘクタール(1ha)
  =100メートル×100メートル四方


私家版 農業田舎事典
 
  
    

農業現場で使われる用語/田舎暮しのキーワードなどの解説集。地域性などもあるので、あくまで筆者の独断と偏見に満ちた私家版です。ぼちぼち構築中です。
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