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田舎で農業
農家になるには? 農業で田舎暮らしを満喫するには? 無計画な田舎暮らしはじめて農業経営10年目、なりゆき農家の筆者が語る、日本の田舎と農村の、夢と現実。失敗しない新規就農、成功する田舎暮らしのコツ。兼業農家からアグリビジネスまで。 
超入門 はじめての農地取得 キャラ別 ◎新規就農概論図解なりゆき農家アグリビズ就職逆兼業ヤル気

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[新規就農概論] 進め!アグリビジネスマン
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◯社会的要件「地場産業」という足かせ
 本日ここに農業生産法人◯◯ファームが設立しましたことは、地域活性化の起爆剤として・・・なんて、挨拶は、全国の農村で最近ありがちでしょう。地方経済が自立するためには、農業は頼みの綱です。田舎経済の礎であった公共工事が減り、土建屋が帰農する時代です。農業をなんとか一人前の産業に育てない限り、地方経済に未来はなし! そこでどんどん優秀な農業生産法人を作ってもらい、地域の雇用もして、若者に夢を与え、税金も払ってほしい、それが田舎社会全体から、農業にかかる熱い期待です。
 農家はぜんぜん儲かっていないと言われますが、たとえ儲かっていなくても、地域経済への波及効果は案外、高いものです。
 これまで原則、農家の資材調達は地元で行われてきました。農協をはじめ、民間の肥料屋、農機具屋、種苗店、農薬会社など、多くの商店からものを調達しています。また、農家以外の農業関係者が公務員や農協職員を中心に多数います。農家は、地域の多くの人たちに仕事を作り出し、扶養しているわけです。よく、農家は赤字で、努力が足りないと言われますが、毎年なんだかんだいって、売り上げ高はきちんと出してます。販売額はそこそこありますが、経費が高く手取りが少ないのです。いいかえれば、自分の家族より先に、農協職員から村の鍛冶屋まで多くの人を養っているという構造なのです。
 このように、農業は、ただたんに農作物生産をすればよいのではなく、地域経済との太いかかわりが、好むと好まざるに関わらず出てくるわけです。いわゆる「おつきあい」的なこともあるわけです。都会のように、クールなビジネスがやりにくい。それが田舎です。
 正直なところ、アグリビジネスの生産の合理性と効率のことを言えば、地域経済社会とのかかわりは、どちらかといえばマイナス・ファクターです。そして、今や、流通コストがオープン価格化している状態と、情報化社会化で、地域の業者を利用することなく、農業生産資材を調達することは充分可能になっています。
 また、将来的には、あなたのビジネスに雇用が期待されるでしょう。しかし、優秀なビジネスマンであるあなたは、地元の人間だからという理由だけで採用はしないでしょう。地元や縁故を重視する採用方針をとると、農協のような動脈硬化的な組織になってしまうのです。全国に募集をかければ、農業生産法人は人気職種ですから、優秀な人材を集めることができます。
 このように、合理的なことだけをいえば、地元だからとの理由で地元社会とつきあうメリットは、たぶんほとんどないでしょう。もちろん、地元の中に、あなたのビジネスパートナー足りうる方がいれば、その限りではないのですが、そんな人がいることを農業業界や田舎経済に期待してはいけません。
 ですから、原則、「一匹狼でもできる」くらいのクールさとタフさが不可欠です。「関係者立ち入り禁止」の秘密農場を、田舎に作り上げるぐらいの冷徹さがなければ、合理性と効率を追求した農業は、できないのです。それでは、あまりにも企業イメージが悪いので、週末には地元還元直売でもやってください。地元農家には彼らの朝市とバッティングするので、嫌われますが、地元の消費者には喜ばれるのです。そう、まさにスーパーがやっているように、「地産地消」のイメージアップ戦術を使うわけです。
 もっとも、どんなビジネスでも、「自分だけよければ良い」という考えでは経営者としてのモラルが問われ、息長く事業を展開することはできません。しかし、田舎の経済社会と仲良く付き合っていれば、コスト削減すらできず、成功するビジネスは成り立ちません。地元社会との、付かず離れずの距離の保ち方。そのあたりが、あなたのビジネスの成否に、微妙な影響を与え続けるのです。
 


[参照]→農村整備事業が地域経済へもたらす波及効果
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 新しく農業をはじめる人が、就農地を選ぶ時に、地元との関係をどうやって築いていけばよいか? そのことを軸に、もう少し話しを進めたいと思います。
 この章では、アグリビジネスマンすなわち経済的に成功することを前提として就農するケースについて述べてますが、ここでしばし前章で解説した「なりゆき農家」と「アグリビジネスマン」を比較検討してみましょう。

なりゆき就農の流れビジネス就農の流れ
なんとなく田舎を探すビジネスモデルを描く
住めそうなところに住みはじめてみるビジネスモデルを実現させる候補地をいくつか決める
農村住民として認められる候補地の中から話しを聞いてくれるところを絞り込む
農家でバイトしてるうちに農業をやるハメになる農業生産法人で研修するなどで地元に人脈を作る
役所に行ってすんなり就農手続きをとる農業委員会であの手この手で就農を認めてもらう
とりあえず何とかなると思って営農開始!成功へ向けて計画を実行に移す!

 なりゆき就農の場合は、無計画に先にとりあえず住んでしまい、地域住民と自然と仲良くなるなかで、就農のチャンスを期待する流れです。なりゆきで田舎暮しをはじめる人ほど、「郷に入っては郷に従え」を信条にしているものです。いろいろ綿密に作戦を立てて田舎にやってくる人よりも、なりゆき系の人の方が、すんなり地元に受け入れられます。もちろん極端にプー太郎的な人はダメですが、最低限度の常識と礼儀のあるまともな社会人であれば、な〜んも考えていない人の方が、数回一緒に飲むだけで、かなり親密になれるでしょう。打算的でない人の方が、はじめに、地元住民や先輩農家のお墨付きをもらえてしまうのです。もらえるのは、とりあえず、なりゆき上のお墨付きですが、あとは、本人のその気と運さえあれば、数年もすればかなり高い確率で就農するチャンスがおとずれるはずです。 
 ひとたび地元に認められ受け入れられれば、農業委員の審査なんて、楽勝で通過します。しかし、こんなふうに地元とソリが合うような人では、残念ながら、儲かる農業はできない・・・(このことは前章「なりゆき農家」で述べてますので、忘れた人はもう一度読んでくださいネ)

 では逆に、ビジネス感覚をもって、やる気満々で都会からやってくるあなたは、地元でどのように見られるのでしょうか? もちろん、原則的には歓迎されます。田舎は来る者は拒まずが基本だし、変革を求めているのも一応事実です。ただし、表面的には歓迎されていも、一歩踏み込もうとすると、アナタが有能であればあるほど、サッと引かれます。
 「有能」ってほどじゃないょ、とアナタは、謙遜するかもしれません。しかし、はっきり言いましょう。今このblogを読んでいるアナタは、農村の平均から見ると、おそろしく「有能」な人間です。極端な話し、webを見て情報収集をして、そこから筋道を組み立てる作業をしているだけで、あなたは田舎では、学歴に関係なく、「学者」というアダ名になります。田舎農民が都会仕込みのあなたを呼ぶときの、軽蔑と尊敬と畏怖の念が入り混じったこのアダ名に象徴される、そのあたりの、田舎人の心理を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
 
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いろんな表情田舎農民の心理1 怪しい余所者、しかもビジネスマンだと・・・懐疑的表情

 私の地域ではこれまで、何故か、郡外からビジネス的に展開しようと農業に参入してくる人が少なくありませんでした。大資本ではないですが、中小企業の社長さんとかが、ほんとうは「農業がやりたかったんだ」として、地元農家の名義を借りて農業生産法人を立ち上げるとか、新規作物の生産組合を組織させるとか、そんなパターンが見られたのです。
 がしかし、なかには既に撤退したものもあります。比較的規模の小さいものですが、県と役場が補助金を入れた鉄骨ハウスでは、まさに、強者どもが夢の跡で、草が寂しくゆれています。権利関係がわからないまま夜逃げされたので、誰かが後を引き継ぐこともできません。法的には、名義を貸してる農家に責任があるんでしょうが、こういう場合、田舎では、そのヘンをあまり追求できません。役所の農政係の担当は立場がやばく、首長にとっても次期選挙の汚点になることは間違いないので、頭をかかえています。
 「責任もって全量取り扱い、加工施設も作りますので、みなさんどんどん栽培してください!」と商社が新規作物の話しを持ってきたこともありました。商社は新しもの好きの地元農家数軒をけしかけて生産組合を組織させましたが、けっきょく数年で立ち切れになりました。農協系統出荷をしていた人も、一時期そちらに流れ、農協の作物も生産量を減らし、けっきょく、地域全体から見ても振り回されてアブハチとらずになったわけです。
 既に、こういうことが現実にありますから、かっこいいビジネスの話しを持ってやってくる余所者には、警戒心が強いです。懐疑的表情「どうせまた振り回されるのだろう」「ビジネス的農業なんて、そう甘くないさ」 失敗の経験があるので、余所者のビジネスの話しに懐疑的になってしまうのは、当然なのです。

 農地法の解釈改正(平成17年9月の改正農業経営基盤強化促進法の施行)で、一般企業が農地を正式にリースできるようになったことも、地元の「なりゆき系農家」は、どちらかというと歓迎していません。農業委員も、郡外から企業が来てもチョットねぇ、とかなり保守的です。合理的にものを考えたうえで保守的になっている人もいますが、大勢を占めているのは、「黒船はコワイ」という感じでしょう。えーって感じ

 そういう感じですので、農村にフラリとやって来るフリーター青年はすぐに信用されても大歓迎、ビジネス計画を持ってやってくる人は、むしろ疑われるふつうです。そんな傾向があります。
 もしあなたが、就農候補地にアタックするばあい、最終的に、あなたに農地の使用を認めるかどうかは、農業委員会が決めることなので、どんなに計画がすばらしくても、「用意周到な余所者には気をつけろ」的な古い農業委員が権力を握っていたら、あなたは、どんなに説得しても、無駄かもしれません。
 ようするに、いくら構造改革だ、21世紀だ、自由主義経済だなんだかんだ中央では画策してみても、そういうものを全く受け付けないパワーが、田舎にはまだまだ残っているのです。そのパワーは都会の経済自由主義者からみればトンデモなバカの壁なんでしょうが、田舎的には、素晴らしい底力です。そんな雰囲気の強い地域は、なりゆき就農の価値観では、おもしろい田舎と評価できます。
 が、ビジネスマンのあなたの就農地としては不適当ですよね。その候補地は、はやめに見切りをつけて、あなたを理解してくる地域を探すことをおすすめします。
 

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面積の単位

1反(たん)
  =300坪
  =10アール(10a)
  =10メートル×100メートル
  =1000平米

1町(ちょう)
  =10反
  =1ヘクタール(1ha)
  =100メートル×100メートル四方


私家版 農業田舎事典
 
  
    

農業現場で使われる用語/田舎暮しのキーワードなどの解説集。地域性などもあるので、あくまで筆者の独断と偏見に満ちた私家版です。ぼちぼち構築中です。
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